2021 年 35 巻 2 号 p. 137-142
胆道疾患の診療においてERCP関連手技は不可欠な手技となっているが,消化器内視鏡分野において偶発症の発生頻度が高く,また発生した場合には時に重篤な病態となることがある.そのため,術者は安全に手技を完遂させる努力(リスクマネージメント),あるいは偶発症が発生した際の対処法(セーフティーマネージメント)を想定しながら手技を行うことが求められる.しかしながら,初学者のみならず指導医となっても一定の頻度で偶発症は発生する.その要因には,大きく手技的要因と患者要因に大別されるが,できるだけ手技的要因は回避すべきと考える.本稿では,ERC関連手技で発生した偶発症に対する対処法あるいは教訓となった症例を提示し概説する.