2024 年 38 巻 1 号 p. 70-75
胆道癌におけるPrecision medicineは,近年のがん遺伝子パネル検査の進歩により急速に進歩している.予後の厳しい胆道癌において,Precision medicineは従来の細胞傷害性抗癌薬,免疫チェックポイント阻害薬に加え,重要な治療手段である.特に,肝内胆管癌,胆嚢癌など亜部位別に,がん遺伝子異常の種類,出現割合が異なり,FGFR2融合遺伝子,HER2遺伝子異常など,治療につながる標的遺伝子が多い.胆道癌においてがん遺伝子パネル検査として何を用い,またいつ行うのかなど,Precision medicineにしっかりと繋げていくことが重要である.