2024 年 38 巻 1 号 p. 91-97
症例は62歳女性,検診の腹部超音波検査で肝内胆管の拡張を指摘され,紹介となった.ERCP検査を施行したところ,総胆管の拡張と,胆汁中アミラーゼ値の上昇を認め,MRCP検査から膵胆管高位合流が疑われた.また,腹部造影CT検査,腹部造影MRI検査では,肝門部近傍の左肝管と連続した嚢胞状構造物内に造影効果のある結節を認めたため,膵胆管高位合流にIntraductal papillary neoplasm of the bile duct(IPNB)を合併した症例と診断し,肝中央二区域切除,尾状葉切術,肝外胆管切除を施行した.病理診断でIPNB with high grade intraepithelial neoplasiaの診断となり,発生部位と粘液塊の所見などからIPNB Type1と考えられた.膵胆管高位合流にIPNBを合併した症例は報告されておらず,文献的考察を加えて報告する.