胆道
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胆道専門医講座 膵・胆管合流異常
第1回 膵・胆管合流異常の病態
金子 健一朗
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2025 年 39 巻 1 号 p. 95-101

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抄録

膵・胆管合流異常は合流部に括約筋作用が及ばないため,膵液と胆汁の逆流が生じ,小児に腹痛・嘔吐などの症状が,成人で胆道癌が発生する.膵液中のリソスタチンlithostathineと膵酵素が胆道へ逆流し,活性化したトリプシンによる分解でリソスタチンが不溶化し,自己凝集して蛋白栓となり,狭小部や共通管を閉塞させることで内圧が上昇して腹痛や嘔吐が生じる.膵液と胆汁が混ざると傷害物質が発生し,滞る場所で慢性的に刺激し,分子生物学的異常が重なり発癌する.傷害物質として活性化膵酵素とくにホスホリパーゼA2,これにより生成されるリゾレシチンや,胆汁と膵液の混合で生じる変異原物質が知られる.早期からKRAS変異,COX-2過剰発現が生じ,上皮の細胞回転が亢進して過形成を呈する.晩期にTP53異常が生じて癌となる.Hyperplasia-dysplasia-carcinoma sequenceと称される.

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