2025 年 39 巻 4 号 p. 723-729
膵・胆管合流異常(以下,合流異常)は,膵管と胆管が十二指腸壁外で合流する形成異常と定義される.合流異常では膵液と胆汁の相互逆流が起こりさまざまな病態が惹起され,成人では胆道発癌が,小児では蛋白栓の閉塞による腹痛・嘔吐等の臨床症状が問題となる.合流異常に合併した胆道癌は,一般的な胆道癌と比較し若年発症・胆嚢癌における低い結石合併率・重複癌などの臨床的特徴を有し,発癌経路も異なると考えられている.合流異常では基本的に外科切除が施行されるが,持続する炎症を母地としたfield carcinogenesisによる術後異時性発癌に注意が必要である.本稿では合流異常合併胆道癌における臨床的特徴や発癌メカニズム,合流異常に対する術式と異時性発癌について概説する.