抄録
1994年2月から1997年12月まで,当教室と関連施設で経験した胆道系悪性腫瘍の内,手術不能悪性胆道閉鎖症例14例に対し18回のExpandable metallic stent(以下,EMS)を用いた経皮経肝胆道内瘻術を経験した.内訳は,膵頭部癌4例,肝門部胆管癌2例,胆管癌3例,乳頭部癌1例,直腸癌の肝十二指腸リンパ節転移による胆管閉塞1例,胃癌の肝門部リンパ節転移による胆管閉塞1例,胆嚢癌1例,膵頭部癌の疑い1例であった.stentの種類は,Wallstent 8例,Accuflex 10例(内,1例は両方を使用した)であった.平均生存期間は198.1日であった.11例(79%)で外瘻チューブの抜去ができ,9例(82%)が退院可能であった.急性閉塞を1例に認め,チューブ内瘻を施行した.再黄疸を来したのは2例(14%)で2例ともに在院死した.stentの再閉塞は認めていない.EMSは患者のQOL改善に有効な治療法と考えられた.