抄録
症例は61歳,女性.閉塞性黄疸とイレウスで入院.肝門部胆管癌術後再発と腹膜播種によるインウスと診断.イレウスは解除術で軽快したが,再発腫瘤は切除不能であり,EMSによる胆道内瘻術を施行した.4本の吻合胆管すべてが狭窄していたため,経皮経肝的アプローチでは最低で同数のPTCDが必要であり,穿刺による侵襲と肝血管損傷の合併症を考慮し,ひとつのアクセスからすべての吻合胆管にEMS留置可能な経皮経空腸的留置術を施行した.手技および経過中に合併症は認めず,約3カ月後の死亡まで黄疸再発はなかった.本法は胆管空腸吻合部狭窄に対して有用なアクセスルートと考えられた.