抄録
閉塞性黄疸に対するPTBDは広く安全に行なわれるようになったが,依然,留置後のチューブ逸脱は重大な問題である.以前,当科で1985年から1992年に施行したPTBD97件を解析し,右側胸部穿刺と胆道内ドレナージチューブ留置距離が短いことが逸脱の要因であることを報告した.これにもとづき,1997年から前腹壁から可能な限り末梢胆管穿刺によるPTBDを施行し,1997年から2002年まで施行したPTBD221例を検討した結果,以前18.2%あったチューブ逸脱が1.4%と改善した.また,PTBD後1週間以内の胆道造影でチューブ位置の調整が必要であったものが5.9%あり,チューブ管理上重要と考えた.最近では,肝内胆管閉塞症例に対して,多孔式バルーン付胆道ドレナージチューブを試作し,内瘻化後チューブを留置してからはチューブ逸脱を経験していない.