抄録
Multi slice row-detector CT (以下MDCT)による再構成3次元multiplanarreformation(以下MPR)像が, 進展度診断に有用であった中下部胆管癌の1例を報告した. 症例は48歳, 女性. 中下部胆管癌疑いで精査のため当科に入院となった. 入院後に, 胆管癌としての進展度診断をMDCTにて作成した, 冠状断MPR画像で行った.MDCTによる進展度診断は, 以下のとおりであった. 膵臓,十二指腸浸潤:Panc2,Du2,動脈浸潤,リンパ節転移:Ach0,N2,門脈系浸潤:PV0, 肉眼的胆嚢浸潤:Ginf0,肉眼的腹膜播種性転移:P0.これらの画像進展度に基づき, 当院第1外科にて膵頭十二指腸切除が施行された. MDCTによる進展度診断は, これらの病理学的進展度を比較的良好に反映しており, 今後MDCTによるMPR画像は, 胆管癌の進展度診断に有用な検査法となることが示唆された.