胆道
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肝内結石症および膵石症術後3年目に発症した肝門部胆管癌の1治験例
伊佐 勉草野 敏臣中本 尊仲地 厚久志 一朗玉井 修白石 祐之松本 光之山田 護武藤 良弘
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1995 年 9 巻 4 号 p. 342-347

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抄録
症例は70歳, 女性. 平成3年11月5日肝内結石症(IE型)および膵石症の診断にて, 胆嚢摘出, 総胆管切開切石およびTチューブドレナージ術, 膵石切石および膵管空腸側々吻合術を施行した. 術後, 遺残結石に対して胆道鏡下切石術を繰返し施行し, 肝内および肝外胆管の拡張は不変であったが, 完全切石を確認後退院した. 平成6年5月発熱食欲低下および右季肋部痛を認め, 経皮経肝的胆道ドレナージ術を施行した. 左右肝管合流部に陰影欠損を認め, 胆道鏡下生検にて腺癌と診断され, 肝門部胆管癌の診断で手術を施行した. 腫瘍は左肝管では結節状を呈し右肝管へと浸潤しており, 肉眼的形態分類は結節浸潤型で, 組織学的分類は粘液癌であった. 腹汁うっ滞や胆汁感染をきたすような拡張した胆管には, 癌腫の発生の可能性が考えられ, 初回手術時には肝切除に加えて, 拡張した胆管の切除も考慮すべきであると思われた.
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