谷本学校 毒性質問箱
Online ISSN : 2436-5114
オムニブラー
認定トキシコロジストへの道
孫谷 弘明
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2013 年 2013 巻 15 号 p. 146-148

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抄録

1.認定トキシコロジスト

 日本毒性学会(The Japanese Society of Toxicology : JSOT)は、日本の安全性試験の信頼性向上と毒性学の進歩に寄与することができる質の高い毒性専門家を育成するため、認定トキシコロジスト制度を設立した。この制度の元になったのは米国毒性学会(The Society of Toxicology : SOT)が設立したThe American Board of Toxicology(ABT)であり、ABTの認定制度実施以降、米国での毒性分野の発展及び毒性専門家の育成に成功している。日本では1998年に最初の認定試験が実施され、2012年までにGrand fatherを含め457名がJSOT認定トキシコロジスト有資格者となっている。

 いくつかの製薬企業や医薬品開発業務受託機構(Contract Research Organization : CRO)等では一定の勤務年数に達した研究者に対し、この資格取得を推奨しており、(株)新日本科学 安全性研究所でも若手研究者に対し認定トキシコロジスト取得を試験責任者になるための一つの基準として定めている。

 私は入社後、この資格をとにかく最短期間で取得するためにはどうすればよいかを模索し、狙い通り最短年数でこの資格を取得することができた。そこで、私の認定トキシコロジスト資格取得までの経験を紹介することが、この資格の取得を考えている毒性研究者の試験対策として少しでも参考になれば幸いである。

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© 2013 安全性評価研究会
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