日本味と匂学会誌
Online ISSN : 2424-1326
Print ISSN : 1340-4806
寄稿総説日本味と匂学会第58 回大会受賞記念総説(研究奨励賞:味部門) 味蕾における味覚情報伝達とビタミンC 摂取行動
安尾 敏明
著者情報
キーワード: 味蕾, ATP, GABA, ビタミンC, 空腸
ジャーナル 認証あり

2025 年 32 巻 1 号 p. 51-55

詳細
抄録
味覚の主な機能は栄養素や有害物の検出である。動物は必要な栄養素が不足すると、その「嗜好性」を変化させ、「味覚」を用いて周囲の環境からその栄養素を検出し、摂取すると考えられている。その一方で、肥満になると味覚感受性が変化する可能性も示されている。このように、味覚の嗜好性や感受性は一定ではない。本総説では、これまで筆者らが取り組んできた「味蕾での情報伝達機構」、「ビタミンC の選択摂取行動」と「肥満症患者の空腸における味覚関連分子の発現」に関する知見を中心にまとめ、議論する。
著者関連情報
© 2025 日本味と匂学会
前の記事 次の記事
feedback
Top