タウリンリサーチ
Online ISSN : 2434-0650
Print ISSN : 2189-6232
社会的敗北モデルマウスのメタボローム解析
豊田 淳 後藤 達彦友永 省三
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2017 年 3 巻 1 号 p. 42-44

詳細
抄録

日本はストレス社会であり、うつ病患者数が増加 傾向にあるが、抗うつ薬の開発は苦戦していると言 われる。私共は食によるうつ病予防法を確立するた め、うつ病の栄養および代謝特性の解明を目指して おり、うつ病モデルである慢性社会的敗北モデルを 用いて研究している。本研究では、社会的敗北モデ ルマウスやラットのメタボローム解析を中心に行っ た。その結果、社会的敗北ストレスはタウリン代謝 に影響する可能性が示唆された。そこでラットへタ ウリンを 4 週間投与したところ、海馬の MAP キナ ーゼなどのリン酸化シグナルが影響を受け、行動実 験では抗うつ作用が認められた。よって、本研究に より、うつ病発症とタウリンの関係が推察された。

著者関連情報
© 2017 国際タウリン研究会
前の記事 次の記事
feedback
Top