2013 年 16 巻 2 号 p. 106-110
2013年2月2日,奈良ロイヤルホテルにおいて “ホジキンリンパ腫:症例提示と天理よろづ相談所病院における治療成績” と題するミニシンポジウムが開催された.本シンポジウムは,天理よろづ相談所病院で研修中のレジデントに,自身が担当したホジキンリンパ腫患者の診療を通じて知り得た知識や理解を発表する機会を提供することを目的として企画されたものであった.当日は,奈良県内で血液疾患の診断や治療にかかわっている血液内科医,放射線科医,病理医が多数参加し,熱心なディスカッションが行われた.本レポートでは,まず,この疾患を180年前に初めて記載したThomas Hodgkin 博士のバイオグラフィーを略記した.次いで,天理よろづ相談所病院レジデント諸君の発表のなかから,最も重要な知見をいくつか取り上げた.