東京未来大学研究紀要
Online ISSN : 2433-5487
Print ISSN : 1882-5273
原著
保育における行事「運動会」のとらえ方の変遷と課題に 関する一考察
金 瑛珠
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2017 年 11 巻 p. 43-55

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抄録

 本研究は、幼稚園・保育所等の保育の場で毎年行われている行事「運動会」に着目し、昭和・平成の時代の中でどのようにとらえられてきたのか、その変遷を『保育要領』や『幼稚園教育要領』、『保育用語辞典』、文献等を用いて探究したものである。いつの時代も、行事は生活に変化や潤いを与えるものであり、“子ども主体”で行われるべきものである、という考え方が根底にはあるものの、過度な負担にならないようにする必要性が明記され続けており、行事の在り方にはむずかしさが存在するはずだが、公な議論に発展することなく今日に至っていることが明確になった。小学校での行事「運動会」の在り方や『小学校学習指導要領解説』にも目を向け、保育の場で、今まで大事にすべきだとされてきたものを再確認し、また、現代の課題にしっかり向き合っていく必要性を示唆したものである。

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