2017 年 11 巻 p. 69-75
本研究は、筆者が環境教育デジタル教材開発研究によって制作した教材を使用し、その効果とともに、小学校家庭科での環境教育がどのように展開できるかを探求することを目的としている。小学校第6学年において、地球温暖化防止をテーマに、フードマイレージ、食品輸送に係る二酸化炭素排出量などを説明する授業を実施し、授業中に児童がグループで考え発表した環境保全活動と個人の学習プリントの振り返り内容を分析した。
その結果、グループで考えた環境保全行動と個人記入のものには、差あることが明らかとなった。個人で挙げられた行動が減少した項目は、消費生活の購入時や衣生活・住生活の掃除であったが、それらの内容も押さえつつ、「衣生活」もしくは「住生活」に身支度に関する内容を取り入れるなど、児童の生活実態や思考に合わせた内容を押さえる必要があることが考えられた。