2017 年 12 巻 p. 21-27
本研究は、アンケートを媒介にした応答により単に対象を明らかにするためではなく、調査の応答によって協力者自身が主体的に考えていく手立てになるファシリテーター的調査を用いながら親がどのように変化するかを明らかにすることを目的とする。
実施期間は2009年~2011年の3年間であり、調査内容は3つに分かれている。研究協力者は、2009年時点、子育て支援ひろばを利用する年齢である3歳児以下の育児をしている30歳代の母親33名である。 調査方法は、1回目の結果を基に2回目に2回目の結果を基に3回目にというファシリテーター的応答法である。
調査結果は、この方法で調査をすることにより研究の協力者も自ら研究に参加し、主体的な育児者になるということが分かった。 今後の課題は、自ら発達を遂げてきた親たちがファシリテーターになり、これからの親たちを支援していく方向を探求することである。