2025 年 19 巻 p. 107-115
本研究の目的は、病棟で勤務していた看護師が保育所の看護師としてキャリアチェンジした要因及び キャリアチェンジ後のキャリア構築を明らかにするものである。複線径路・等至性モデリング(TEM) を用いて分析を行った。
分析の結果、キャリアチェンジに至った要因については、体調を崩したことがきっかけとなり、転職す ることを検討し、その中で、保育所で勤務する看護師の職業を知り、健康な子どもの健康管理や維持増 進に興味を持ったこと、また、引き続き子どもと関わる仕事がしたいという意思が関係していた。キャリ アチェンジ後については、保育所という新しい環境の中で自身に必要な知識やスキルを探り、今まで培っ てきた看護知識や実践知に加えて、新たな保育の知識や視点を蓄積しながらキャリアを発展させていった ことが明らかとなった。