環境作りをテーマにした園内研修において、人的環境の視点から環境作りを考えていこうという園内研修の取り組みが、保育者の学びを積み重ねていきたいという声によって、継続的に行われた保育園がある。本研究では、子どもが楽しく遊ぶ環境作りを考えていくために、目に見えない人的環境に視点をあてた保育園での継続的な園内研修の試みを通して、日々の保育実践を振り返りながら、保育者が記録したエピソードをもとに、保育者間で話し合うことによって生まれる気づきが、子ども理解を深め、次の保育実践へとつなげる原動力ともなり、さらに、その取り組みが継続的になされることの意義を明らかにした。また、エピソード記録の継続的な取り組みにより、保育者間の共通理解が深まるとともに、その意義が保育者に自覚化され、保育の質を高めるための深い学びとなっていることが考察された。