2014 年 7 巻 p. 157-164
本研究は、小学校低学年児童を対象に、重心動揺検査における足圧中心動揺と新体力テストによって測定した運動能力との関係について検討することを目的とした。小学1 年生から3 年生までの男女児童136 名(男子73 名、女子63 名)を対象に、重心動揺検査における足圧中心動揺の単位時間軌跡長、外周面積、および単位面積軌跡長の3 項目、新体力テストにおける反復横とび、20mシャトルラン、50m走、立ち幅とび、およびソフトボール投げの5 項目を測定した。1 年生、2 年生、および3 年生の男女において、単位時間軌跡長および外周面積と反復横とびとの間に有意な相関が認められたことから、発育期において静的立位時における姿勢制御系の安定性が運動能力における敏捷性のパフォーマンスに関与している可能性が示唆された。