抄録
本研究では, 侵食域と堆積域という異なる傾向にある区域が隣接する砂浜における地形断面の季節変化を, 月ごとの地形断面測量により求め, 地形断面図上の断面積の変化を指標として, 調査期間を通したそれぞれの区域の変化パターンの違いを明らかにすることを目的とした。調査地は仙台湾北部, 矢本付近の砂浜海岸である。ここは近年の砂浜侵食防止を目的とした数基のヘッドランドの建設により, これらに挟まれた区間では侵食・堆積の場が微細に反復して生じている。
調査の結果, 砂浜は侵食域・堆積域ともに同じ傾向の季節変化をしていることが認められた。同時に, 堆積量・侵食量がそれぞれの区域での相対的な差が認められ, この事が結果として調査期間を通したそれぞれの区域の傾向を決定している事が示唆された。