季刊地理学
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研究ノート
  • 澤田 康徳
    原稿種別: 研究ノート
    2022 年 74 巻 3 号 p. 95-105
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/09/28
    ジャーナル フリー

     本研究では,熱中症予防に取り組んできた暑熱地域熊谷市を対象に,暑熱対策に関し,多様な部署の取り組みの特徴と実務者の関心を明らかにした。暑熱対策に関し,役割の大小と達成程度で部署を4つの部署群に類型化した。役割が大きく達成程度が高い部署群の主な役割は,情報取得・活用や計画の策定のほか市民への直接的対処を伴う健康管理,および具体物の設置や整備である。一方,役割が小さい部署群では主な役割に市民の意識向上があり,そのうち達成程度が高い部署群では伝達方法,達成程度が低い部署群では市民との協同が顕著な難しい課題となっている。市民との協同は役割を担ういずれの部署群でも難しい課題に含まれ,現在役割を担わない部署群で役割の創出が難しい課題であることから,広範に取り組む上での課題が認められた。

  • 木戸口 智明
    原稿種別: 研究ノート
    2022 年 74 巻 3 号 p. 106-122
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/09/28
    ジャーナル フリー

     本研究では,秋田県大仙市を事例に集落営農法人を主体とする地域農業の存続要因について明らかにした。大仙市では農業所得の向上を目的として1970年代から農業集落を単位とした組織化が行われ,近年は集落営農の法人化が進んでいる。とりわけ中仙町では,農業集落を基盤とした集落営農法人が農地の受け手として存在感を高めていた。本研究の事例対象であるN法人は,2000年代以降の米価下落やコメ生産調整の強化に対応して,地域農業の再編を図る目的で設立された。N法人の設立によって,集落内の労働力と農地を土地利用型部門と労働集約型部門とに効率的に配分することが可能となった。集落では後継者世代の他出や他産業従事が進んでいたが,法人化によって年間を通じた就業機会を創出し,彼らを雇用することで地域農業の後継者として集落に定着させた。こうした後継者の確保は,兼業農家を中心とした営農体制や任意組織の集落営農では困難であり,集落営農法人の設立によって地域農業の再編を図ることで実現された。

書評・紹介
2022年度春季学術大会記事
学会記事
2022年度 東北地理学会秋季学術大会のお知らせ
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