医学の進歩した現在でも, 食道癌の手術は, 最も難しい手術の一つである. 手術が難しい原因は, 食道再建術である. 食道の代用として胃か腸管が用いられるが, 手術は煩雑になり侵襲は大きくなる. 高齢者や心肺機能に問題が有る患者は手術できないことになるが, 生命予後が限定されることになる. そこでハイパーサーミア蠕動ステントが発明され特許申請が行われた. システムは, 完全に非侵襲であり, 内視鏡だけで埋め込み可能で, ハイパーサーミア機能と蠕動機能と持つ. 新しい食道癌治療の選択肢として注目される.