抄録
針状挿入電極だけを用いた内部加温法では, 被加温部位を限定できるが加温領域が狭いという問題があった.本論文では, 選択的に加温できる内部RF加温法に, 対極板を用いた外部RF加温法を組み合わせて, あらかじめ生体全体を加温することにより, 加温領域を拡大する方法を開発した.ディファレンシャルモードとコモンモードのRF電流を制御する加温システムを構築した.2種類の方法を工夫した.アドヘア糊を用いた加温実験の結果, 外部RF加温による被加温体の初期温度が高いほど, また円筒型電極の直径が大きいほど, 加温領域を効率的に拡大できることを示した.