東海北陸理学療法学術大会誌
第28回東海北陸理学療法学術大会
セッションID: P-86
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デジタルカメラを使用した、足部~下腿の3次元解析
*伊藤 真也富田 豊
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抄録
【はじめに】 変形性膝関節症の運動学的解析において、足部や下腿の回旋を無視する事はできない。しかし、足部の運動学的解析に、アーチ高率、足圧分布を使用した報告が散見されるが、回旋の解析は少ない。数少ない回旋の報告では、計測のためにmocapを利用しているが、計測場所は大規模な施設などに限られる。そこで今回、市販のデジタルカメラを用いた3次元解析方法を考案し、回旋の要素も検討したので報告する。
【方法】 3次元解析方法として異なる3方向からの画像を用いた。まず被験者は立位で静止し、足部後方6mの距離および同じ距離で左右に45°開いた位置に3台のデジタルカメラ(PENTAX社製、Optio RZ18)を設置した。画像はPCに取り込み、画像上のマーカの中心点を目視にて確認し、マウスをクリックすることで画像上の座標を求めた。異なる2つの画像から3角測量の原理で3次元座標を算出するソフトウェアを開発した。
 下腿から足部の石膏モデルに10個マーカ(踵骨内、外側、舟状骨、第5中足骨底、第1, 5中足骨頭、内、外果、脛骨近位、腓骨頭)を貼付した。検討項目は、(1)妥当性:マーカ間距離をノギス、角度をゴニオメータで計測した実測値と、本システムでの計測値を比較した。(2)変化抽出性:石膏モデルをウェッジ(およそ3°)上に設置し、平地、内側ウェッジ、外側ウェッジの3条件での傾斜の変化を比較した。
【結果】
(1)妥当性:第1-5中足骨頭間は実測値104㎜、計測値101.9±0.8㎜、踵骨内側-第1中足骨頭間は実測値168㎜、計測値170.9±1.6㎜、内果-脛骨近位間は実測値291㎜、計測値295.9±1.3㎜、第1中足骨頭-踵骨内側、内果-脛骨近位のなす角は実測値88°、計測値87.7±0.3°、第1中足骨頭-舟状骨、舟状骨-踵骨内側のなす角は実測値152°、計測値150.4±0.6°であった。
(2)変化抽出性:線分a:踵骨内-外側、b:第1-5中足骨頭、c:内果-脛骨近位、d:外果-腓骨頭の平地に設置した場合に対して、内側ウェッジではa:2.7°、b:3.2°、c:3.5°、d:3.4°外側に傾斜した。外側ウェッジではa:4.1°、b:3.7°、c:3.6°、d:3.4°内側に傾斜した。
【考察】 実測値と計測値の誤差は、距離で約2%、角度で2°未満と非常に高い精度で計測された。約3°のウェッジに対して傾斜角度は2.7~4.1°と、おおよそ1°以内の誤差と高い精度で傾斜を抽出された。
【結論】 本方法は静止画に限られるが、高い妥当性が得られた。また、安価かつ計測場所が限局されないので、今後の普及が期待される。
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© 2012 東海北陸理学療法学術大会
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