東海北陸理学療法学術大会誌
第28回東海北陸理学療法学術大会
セッションID: P-90
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ノルディック・ウォーキングと通常ウォーキングの相違についての基礎的検討
*加藤 芳司
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抄録
【目的】 ノルディック・ウォーキングは、1990年代にフィンランドで発表され、スキーストックに似た専用のポール2本を使用するフィットネスである。近年、欧米諸国をはじめ、日本を含めた世界各国で、ポールを使用することによる上半身の運動も行うことができる、全身に効果的な運動として、様々な年代層に取り入られ、注目されはじめている。また、健康増進・介護予防の領域においても生活習慣病や運動器疾患に対して有用性が高いとの報告もあり、今後、健常者のみならず疾患を有する高齢者に対しての運動療法の一つとして期待される。今回、基礎的検討として若年者を対象に、ノルディック・ウォーキングと通常ウォーキングとの比較を試み、その効果を確認することを目的とした。
【方法】 対象者は、医療系専門学校に在籍する、通院を必要とする疾患を有しない健常若年者30名(男性22名、女性8名、年齢22±4.0歳)である。市内公共屋外ウォーキングコース(全長1,300m)を使用し、ノルディック・ウォーキングと通常ウォーキングにおける歩行速度、心拍数の変動、歩数計(ズズケン社ライフコーダー)を用いて歩数を測定した。対象者には同じ速度で歩行することを意識するように求めた。統計処理は対応のあるt検定を用いて2群間の平均値の差を検証し、さらに各測定項目の効果量を算出し、検討を行った。統計ソフトはspss statistics 2.0を用いた。対象者には研究の主旨と身体に予想される負担を説明し、同意のもとに研究を開始した。
【結果】 歩行速度、心拍数の変化率はノルディック・ウォーキング群が有意な増加を示した。歩数に関してはノルディック・ウォーキング群の方が有意な歩数減少を認めた。効果量はいずれの測定項目においても0.59~0.70の大きな効果量と判定した。
【考察】 ノルディック・ウォーキングは全身の90%の筋肉を使う運動との報告がある。心拍数増加の結果から、エネルギー代謝が通常ウォーキングより高い可能性が示唆される。また歩数の減少はストライドの拡大を意味しており、歩行時の姿勢が通常ウォーキングより改善する効果があると考えられる。
【まとめ】 ノルディック・ウォーキングはポールを使用することにより、上半身の筋肉も動員される全身運動であり、エネルギー代謝の高い運動であることが確認できた。今後は実際の臨床での運用を踏まえ、疾患を有する高齢者での効果を検証する必要がある。
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© 2012 東海北陸理学療法学術大会
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