Trends in Glycoscience and Glycotechnology
Online ISSN : 1883-2113
Print ISSN : 0915-7352
ISSN-L : 0915-7352
ミニレビュー
細胞機能を利用したオリゴ糖鎖の合成
Toshinori SatoKenichi HatanakaHironobu HashimotoTatsuya Yamagata
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 19 巻 105 号 p. 1-17

詳細
抄録

筆者らは動物細胞の機能を利用したオリゴ糖鎖の合成法を開発した。両親媒性の擬似糖脂質である糖鎖プライマーを培養液中に加えることで、1-2日後には糖鎖伸長生成物を培養液から回収できた。得られたオリゴ糖鎖の配列は細胞での糖鎖の生合成経路に依存しており、糖鎖プライマーと細胞の種類を変えることで、多種類のオリゴ糖鎖の合成が可能であった。糖鎖プライマーのアグリコン部分に官能基を導入することで、高分子化や基板への固定化を可能にした。糖鎖プライマー法はグライコミクスの新たな手法として期待される。

著者関連情報
© 2007 FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
次の記事
feedback
Top