Trends in Glycoscience and Glycotechnology
Online ISSN : 1883-2113
Print ISSN : 0915-7352
ISSN-L : 0915-7352
ミニレビュー(日本語)
腸管細胞による食物繊維ペクチンの構造特異的認識機構
北口 公司矢部 富雄
著者情報
ジャーナル 認証あり

2019 年 31 巻 182 号 p. J91-J97

詳細
抄録

天然のヘテロ多糖類であるペクチンは、細胞壁成分であり、すべての陸生植物に保存されている。ペクチンは、ガラクツロン酸残基とラムノース、ガラクトース、アラビノースといったさまざまな中性糖から構成されている。野菜や果物を食べると、体内において食物繊維としてはたらくペクチンを必ず食べていることになる。食物繊維は、ヒトにさまざまな生理機能をもたらすが、ペクチンもまた、水溶性食物繊維として、たくさんの生理機能を担っていることが報告されている。その多くは、ヒト小腸において消化吸収を受けない食物繊維として大腸まで達した後に、腸内細菌によって代謝され生産される二次代謝産物によるところである。食物繊維に関連する健康上の利点に加えて、ペクチンの新しい生理機能、特に小腸の形態変化を引き起こすという生物活性が注目されている。この総説では、ペクチンの構造とその生理機能、そしてプレバイオティクスとしてだけではなく、生理活性物質として機能する可能性について議論したい。

著者関連情報
© 2019 FCCA (Forum: Carbohydrates Coming of Age)
前の記事 次の記事
feedback
Top