最近の文献においてキノンのキトサンとの反応性が、分析の面での難しさがあるにも関わらず、興味の膨らむ話題となっている。自然のシステムではキノンはチロシナーゼの触媒作用により生成し、それらのアミンとの反応性は食品技術の分野ではフェノールの捕捉の為に、また生体材料の作製や酵素の固定化のためのモデルとして捉えられている。カップリングによるコンビナトリアルスクリーニングを通して得られた情報により確信されるのは、キトサンとの反応に適した化合物は実験的な証明のみに基づいてなされ得ることであり、予め理論的考え方を行わない方がキノンのキトサンとの反応性を予測するにはいいだろう。例として、メナジオンの効率的なカップリングやプルンバンの低い反応性に関するデータを簡単に紹介する。