Japanese Journal of Tropical Medicine and Hygiene
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皮膚切片からのOnchocerca volvulusマイクロフィラリアの遊出に関する定量的研究
多田 功岩本 功テフェラ ウオンデ
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1973 年 1 巻 1 号 p. 13-24

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抄録

エチオピア南西部のオンコセルカ症患者について皮膚切片からのマイクロフィラリア (mf) 遊出を定量的に検討した。にれは従来のSkinsnip法が定量的でないため, 精密なMFD (皮膚内mf密度) を必要とする実験のための検討である。その結果, 皮膚片は細切すべきでないこと, 更に生理的食塩水中でのインキュベート時間は十分長く行なうべきにとが明らかにされた。この方法で近接皮膚領域のMFDを計測した結果, きわめて満足すべき値を得た。唯この際, 大きさの極端に異なる皮膚片相互のMFDは多少異なるにとが判明した。にの定量的方法を用いて, 皮膚を温めた場合のMFDを測定したが加温による変動はまちまちで一定の成績を示さなかった。

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