Japanese Journal of Tropical Medicine and Hygiene
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エチオピア南西部における象皮病の一成因としてのオンコセルカ症
テフェラ ウオンデ多田 功岩本 功
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1973 年 1 巻 1 号 p. 25-28

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抄録

エチオピア南西部には下肢象皮病患者が多く, その地域はまたオンコセルカ症の流行地でもある。従来より象皮病の成因については種々の説があるが, 著者らは本症とオンコセルカとの関連を追求するため, イルバボール州に住む下肢象皮病患者10名のそけい部リンパ節の組織学的検索を行なった。その結果, 9例のリンパ節についてオンコセルカのマイクロフィラリアを見出した。更に, リンパ節にはマイクロフィラリアないしはオンコセルカ感染に対するものと考えられる組織学的所見を認めた。こうしてリンパ系の閉塞が起こり, 二次的に下肢の象皮病が成立したと考えうる所見であった。この結果から, 従来東アフリカの象皮病の成因について, 非フィラリア性のものとする説に対し, 再検討を要すると結論する。

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