Japanese Journal of Tropical Medicine and Hygiene
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ナイジェリアにおける学童の寄生虫調査ならびにPyrantel pamoateによる集団駆虫成績
金子 清俊FRANCIS NGOSISAMI ISHOLA
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1984 年 12 巻 1 号 p. 21-26

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抄録
ナイジェリア, イフェ地区の学童140名について糞便検査によって腸管寄生蠕虫類と原虫類を, 尿沈査からビルハルツ住血吸虫卵の検出を行った。その結果, 腸管内寄生蠕虫のうち回虫, 鞭虫および鉤虫の寄生率はそれぞれ73.6%, 72.9%, 73.6%であり, それらの単種あるいは多種混合感染者は129名であった。これらの虫卵陽性者のうち, 単種感染, 2種あるいは3種混合感染者82名についてpyrantel pamoateの1回投与により駆虫を行った。駆虫成績は, 回虫に対しては全体の97.0%で, ほぼ完全に近い虫卵陰転率が得られたが, 鞭虫では30.4%, 鉤虫では39.5%と低率であった。
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