東海大学看護研究
Online ISSN : 2758-612X
論文
コロナ禍における保育の変化と保育士の困りごと
杉村 篤士小泉 織絵籠谷 恵井上 玲子
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2024 年 1 巻 1 号 p. 26-33

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抄録

目的:コロナ禍での保育所の保育の変化と困りごとを明らかにすることを目的に調査した.方法:コロナ禍における「遊び」「日常生活」「行事」「保護者との関わり」の保育の変化と困りごとについて,13人の保育士を対象に半構造化面接を実施した.結果:遊びの保育ではおもちゃや遊具をこまめに消毒したり,少人数での遊びを工夫したりするなど保育を変化させていた.日常生活や行事,保護者との関わりにおいては,対面での食事をしない,保護者の参加人数を制限する,園児の送迎を室外に変えるといった対応をしていた.困りごとでは,発達途上のため感染予防行動が十分に行えないなどがあった.また,園児の体力が低下しているといった発達に関する困りごとも語られた.結論:新型コロナウイルス対策により子どもの成長や発達に影響を及ぼさないために,保育士や医療職,行政などが連携し,縦断的かつ包括的に支えていくことが重要と考える.

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© 2024 東海大学医学部看護学科
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