2024 年 32 巻 p. 45-53
本研究では児童が集団宿泊活動に参加する数日間の体験をより具体的に理解することを目指し、思い出に残っているアクティビティと楽しみの程度が、児童の活動を通した変化とどのように関連するかを検討した。都内の小学6年生を対象に集団宿泊活動の実施前、実施後に質問紙調査を行った。その結果、参加による変化によって、変化なし群、自然体験のみ向上群、向上群、低下群の4群に分けられた。この4群で印象に残っているアクティビティは異なっていた。また、楽しさの評価では参加後に、低下群は、変化なし群と向上群と比較して、楽しくなかったと評価し、向上群の楽しさの評価が参加を通じて高まったことが明らかになった。