特殊教育学研究
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リズム刺激に対する精神遅滞児の反応性
鈴木 宏哉野見山 麻子尾崎 久記
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1990 年 28 巻 2 号 p. 1-12

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抄録

本研究は、精神遅滞児(以下MR児)におけるリズムにのった多様な反応を検出することを目的として、呈示されたリズム・パターンにたいする太鼓打叩の時間的特性、体動に現れたリズム反応を定量的に計測した。対象はMR児52名(養護学校小・中学部,高等部生)と健常幼児51名である。両群とも年齢上昇とともに同期的反応が増加し、とくにMR児で複雑なリズムへの同期やそれを単純化した反応もみられた。他方、刺激リズムとは関係なく固有の安定した周期で応答する例が認められ、MAとの関連が示された。さらに明白な打叩反応はないが体動で応答するものもあった。以上からリズム刺激への反応性はCAまたは音楽的経験のほかMAとも関連し、また非同期的反応であれその多様な時間関係と体動などに、「リズムにのった反応」の有力な指標が得られるとの示唆を得た。

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© 1990 日本特殊教育学会
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