特殊教育学研究
Online ISSN : 2186-5132
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早期公開論文
早期公開論文の5件中1~5を表示しています
  • 二宮 一水, 福田 奏子, 佐島 毅
    原稿種別: 原著
    論文ID: 23A009
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/05/26
    ジャーナル フリー 早期公開
    本研究は、弱視児用はさみ操作評価票の作成と信頼性および妥当性の検証を行うことを目的とした。弱視児用はさみ操作評価票は、〔はさみの使い方〕〔線に沿って切る〕〔形を切る〕の3領域18項目から構成された。内容的整合性は弱視児童176名を対象にKR-20および折半法により、再現性は弱視児童10名を対象に再検査法により検討し、一定の信頼性のあることを検証した。併存的妥当性は弱視児童14名を対象にフロスティッグ視知覚発達検査との相関により、内容的妥当性を弱視児童176名を対象に学年別の達成率および達成率の区分別項目数により検討し、一定の妥当性のあることを検証した。はさみ操作は初等教育段階以前に獲得する能力であるが、弱視児童は十分に習得できていない項目があり、先行研究の指摘を量的知見によっても明らかにしたことは意義があると考えられる。今後、作成した評価票の実践への活用について検討する必要がある。
  • 深澤 菜月, 青木 瑞樹, 何 橙棋, 宮本 昌子
    原稿種別: 資料
    論文ID: 24A019
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/05/26
    ジャーナル フリー 早期公開
    ダウン症の診断を有する27名の学齢児に「絵の呼称課題」と「自由会話」を行い、構音速度と非流暢性の特徴について分析し、流暢性障害の有無を検討した。その結果、吃音に48.1%、クラタリング(吃音との併存も含めて)に25.9%が該当していた。吃音についてはオランダの調査結果とも類似していたが、クラタリングについては一致しておらず、検討の余地がある。本研究におけるダウン症児の構音速度について、顕著な速さが確認されなかったが、「自由会話」における吃音中核症状の平均が12.2%で、日本の一般的な児童のデータ(1.6%)より顕著に高い生起頻度を示していた。さらに、発達性吃音に通常みられない特異的な種類の非流暢性が確認された。今回の研究からは、ダウン症児の中に一定数の吃音とクラタリングを示す児童が存在することが明らかにされた。
  • 神垣 一規
    原稿種別: 資料
    論文ID: 24B048
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/05/26
    ジャーナル フリー 早期公開
    福祉や医療の支援が必要な高齢受刑者が増える中で、支援を希望しない高齢受刑者の存在が問題となっている。刑務所では高齢受刑者等を対象に福祉制度の理解を促す社会復帰支援指導が行われているものの、その指導が高齢受刑者の援助要請にどのような影響を及ぼしているのかは明らかではない。本研究は、援助要請に対して消極的な高齢受刑者が支援を求めることをどのように捉え、それが社会復帰支援指導を受けることでどのように変化するのか検討することを目的とする。高齢男性受刑者8名を指導受講群と非受講群に等分し、指導実施前時点と実施後時点で半構造化面接を実施した。その結果、社会や他者への信頼と期待が援助要請の基盤にあり、社会復帰支援指導を受講することで出所後も助けてもらえるだろうという期待が高まる可能性が示された。今後は、社会復帰支援指導を充実化することで実際の援助要請行動を増やすことができるのか検討する必要がある。
  • 鈴木 徹, 野口 和人
    原稿種別: 実践研究
    論文ID: 24P051
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/05/26
    ジャーナル フリー 早期公開
    本研究は、障害者施設に通う問題行動を示す利用者と当該施設の職員を対象とした介入支援を行った。問題行動の背景には、利用者が自身の気持ちをうまく表現することが苦手でフラストレーションを感じやすいこと、利用者が気持ちを高ぶらせることがないようにとの職員の淡々とした対応がかえって利用者の気持ちを高ぶらせてしまっていたことが想定された。そこで、利用者が自身の気持ちを言語化していくためのオンラインセッションと利用者に対する職員の意識や対応を変えていくためのケースカンファレンスを実施した。結果より、利用者が自身の気持ちを話せる場面が増えてくるなかで、職員の意識も問題行動から利用者の気持ちや思いへと変わっていった。そのような経過を辿る中で、問題行動は徐々に減っていった。これらの成果から、問題行動に対して利用者と職員の双方に着目したアプローチの効果について論じた。
  • 飯村 大智, 角田 航平, 青木 瑞樹, 石田 修
    原稿種別: 展望
    論文ID: 24R010
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/05/26
    ジャーナル フリー 早期公開
    吃音の予期不安の生起メカニズムについて身体的反応と感情生起の関連性に着目して知見の集約を行い、理論的考察を行った。吃音に伴う不安症状や予期不安は心拍の動悸や喉の苦しさなどで表現されるが、これは内受容感覚と呼ばれる心拍や動悸などの身体内部の感覚としても説明できる。不安などの感情的反応は身体の緊張の高まりなどの身体的反応によって説明できる可能性がある。吃音話者における内受容感覚の研究は少ないが、理論的示唆や行動指標からその処理過程に特異性がある可能性があり、内受容感覚を適切に処理することで吃音や予期不安の軽減につながる可能性がある。最後に予期不安の軽減のための臨床的示唆として、認知行動療法やマインドフルネスなどの心理療法を例示しながらその作用機序と身体的反応との関連について考察した。
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