徳島文理大学研究紀要
Online ISSN : 2432-4248
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KOMIケア理論の実践領域における活用実態とその有用性
石川 惠子金井 一薫
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2020 年 100 巻 p. 67-80

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抄録

KOMIケア理論は,ナイチンゲール看護思想をベースに金井一薫が構築した現代ケア論である。本理論は日本のケアを担う多彩な職種と実践場所において,すでに四半世紀にわたって活用されてきた。本論文は,1997年に発足し,2018年にその使命を終えて閉会となった「KOMIケア学会」において発表された22年間分の文献を研究対象として,KOMIケア理論の活用実態とその活用の有用性について明らかにしたものである。分析にあたっては,量的研究と質的研究の混合研究法を用いた。 結果として,KOMIケア理論は多職種によって活用・実践され,その有用性は〈看護過程展開〉のストーリーに照らして浮き彫りにされた。つまり,KOMIケア理論は実践者たちが〈ケアの方向性を見失うことなく〉導く実践理論としての性質をもち,課題解決過程のどの段階においても有効的に活用できるという結論に至った。

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© 2020 著者
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