糖尿病
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原著
2型糖尿病患者における薬物療法に関する実態調査(IV)
—インスリン療法:投与方法と超速効型インスリンアナログ製剤の治療効果—(JDDM17)
金塚 東川井 紘一平尾 紘一大石 まり子小林 正糖尿病データマネジメント研究会(JDDM)
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2009 年 52 巻 10 号 p. 821-828

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抄録
糖尿病データマネジメント研究会(JDDM)は,2006年に多施設で糖尿病診療専用ソフトCoDiC®に登録されたデータを用いて,2型糖尿病におけるインスリン療法,特に投与方法および超速効型インスリンアナログ(RA)と血糖コントロールの実態について調査した.2回混合型インスリン注射療法において,HbA1cは6カ月間で有意に減少し,レギュラーインスリン(R) 30%混合型製剤に比べ,RA30%製剤でより減少した.RA, あるいはRインスリンによる各食事時bolus療法において,HbA1cは著明に減少した.basal-bolusインスリン療法においてHbA1cは著明に減少し,Rインスリンに比べ,RAインスリンでより減少した.2回注射療法に比べ,bolus療法とbasal-bolus療法でHbA1cはより減少した.混合型製剤2回注射療法とbasal-bolus注射療法において,RAインスリン使用患者ではRインスリンに比べHbA1cはより減少した.
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© 2009 一般社団法人 日本糖尿病学会
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