抄録
HbA1c測定のために本邦にて開発された酵素法(ノルディアN HbA1c)を,IFCC法,HPLC法および免疫法と比較することにより,新たに提唱されているHbA1cの国際標準化に向けての本測定法の有用性について検討した.その結果,(1)本法によるraw data(JDS Lot 3にて補正する前の値)とIFCC法による値との比較(N=30)にて,r=0.998,回帰直線の傾きは0.998, Y軸切片0.18 mmol/mol(0.018%)と両者はほぼ同じ値を呈した.(2)本法とHPLC法および免疫法との比較にて,本法が0%の時にHPLC法では0.2~0.3%の値を呈した.(3)本法とHPLC法とのraw dataによる比較でも回帰直線の解析よりHPLC法と本法による測定は少し特性を異にしている可能性が考えられた.以上よりHbA1c測定のために本邦で開発された酵素法(ノルディアN HbA1c)は,IFCC法に準拠するHbA1cの国際標準化に向けてHPLC法より有用であると思われた.