糖尿病
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症例報告
インスリン自己免疫症候群に対するαグルコシダーゼ阻害薬の効果を持続血糖モニターにて確認しえた1例
二宮 大輔長谷部 晋士仙波 尊教酒井 武則上村 重喜
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2012 年 55 巻 10 号 p. 809-814

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抄録

症例は77歳男性,高血圧で加療中.腰痛に対してロキソプロフェンナトリウムの投与1カ月後に低血糖による意識障害で救急搬送された.低血糖時のIRIは196.6 μU/mlと高値,抗インスリン抗体陽性,HLA遺伝子型DRB1*04:06を有しインスリン自己免疫症候群と診断した.分割食への変更のみでは低血糖発作が続くためαグルコシダーゼ阻害薬を開始したところ低血糖の頻度は減少した.その際に持続血糖モニターにてαグルコシダーゼ阻害薬の投与による血糖低下の抑制を確認しえたので報告する.

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© 2012 一般社団法人 日本糖尿病学会
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