糖尿病
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委員会報告
1型糖尿病調査研究委員会(劇症および急性発症1型糖尿病分科会)報告―2型糖尿病経過中に劇症1型糖尿病様の発症様式を呈した症例の臨床的特性―
平田 匠島田 朗今川 彰久粟田 卓也池上 博司内潟 安子大澤 春彦川崎 英二川畑 由美子小林 哲郎清水 一紀高橋 和眞永田 正男牧野 英一丸山 太郎花房 俊昭
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2012 年 55 巻 7 号 p. 505-511

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抄録

本委員会では,2型糖尿病の経過中に劇症1型糖尿病様の発症様式を呈し,急速にインスリン依存状態へと至った症例に関する全国調査を施行し,その臨床的特性につき解析した.その結果,通常の劇症1型糖尿病症例と比較し,相対的に年齢が高く,BMIも大きいといった特徴に加え,意識障害が高頻度であり,HbA1c値が高く,動脈血pHが低く,尿中CPR値が低いなど代謝失調がより重篤と考えられる所見を認めた.特に意識障害を認めた患者のBMIは,認めない患者に比し有意に大きかった.2型糖尿病経過中に劇症1型糖尿病様の病態が併発した場合,HbA1c値が現行の診断基準から外れる症例が存在しており(27.8 %),本病態の診断に有用な指標として血清・尿中CPR値の急激な低下(または著しい低値),ΔHbA1c値,血清膵外分泌酵素(特にエラスターゼ1・リパーゼ)の上昇などが考えられ,これらを組み合わせて診断する必要性が示唆された.

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© 2012 一般社団法人 日本糖尿病学会
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