糖尿病
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糖尿病性腎症における高カロリー蛋白制限食の効果
宇治原 典子高橋 千恵子馬場園 哲也佐中 孜平田 幸正
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1989 年 32 巻 3 号 p. 155-160

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抄録

糖尿病性腎症患者における高カロリー蛋白制限食の効果を6か月にわたり検討した.血清クレアチニン (Cr) 2.0~5.0mg/dlの糖尿病性腎不全患者24名に対し, 高カロリー蛋白制限食 (A群: 8名), 高カロリー蛋白非制限食 (B群: 6名), 糖尿病食 (C群: 10名) を投与し, 6か月経過を追った.A群では, 6か月後有意なCr, 血清尿素窒素 (BUN) の上昇は認めず, 1/Cr直線の傾きは-2.67±1.27×10-2から-1.60±16.9×10-2と有意に改善した (p<0.05).また, 6か月後に血清蛋白 (TP), ヘマトクリット (Ht) などの低下は認めなかった.これに対し, B群では, 3か月後に有意なCrの上昇 (p<0.05), BUNの上昇傾向を認め, C群では, 6か月後に有意なCrの上昇 (p<0.05), BUNの上昇傾向を認めた.以上の結果より, 糖尿病性腎不全患者に対する蛋白制限食の有効性が示唆された.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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