日本オペレーションズ・リサーチ学会和文論文誌
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分散を考慮した2段階確率計画問題
椎名 孝之多ヶ谷 有森戸 晋
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キーワード: 確率的最適化, 数理計画
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2010 年 53 巻 p. 114-132

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抄録

確率計画法には,制約侵犯への罰金を表すリコース関数を含む費用の期待値を最小化するというアプローチがあり,Bendersの分解に基づくL-shaped法による解法が知られている.しかし,期待値基準の最適化では,リコース関数値のばらつきを考慮しておらず,大きな罰金が生じるリスクが存在する.リコース関数の分散を考慮した確率計画問題が非凸計画となることは,Ahmed(2006)により示されているが,実際に問題を解く解法はこれまでに与えられていない.本論文では,リコース関数の下界を示し,分枝限定法による解法を与える.

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© 2010 日本オペレーションズ・リサーチ学会
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