1990 年 36 巻 p. 50-58
"多段凍層形成"工程は,Tray方式における"材料液のTray分注→棚上へのTray配置→棚冷却予備凍結"及び関連工程としての"Tray洗浄→滅菌→保管,ハンドリング領域の無菌空調"の全体に対応する.高精度液面センサーの選択がなお重要課題であるが,この工程を,液に無接触の,洗浄と蒸気滅菌が容易な追加機構により実現したことにより,「アイスランニング(詳細は前)」の開発と併せて,シェルチューブ型乾燥庫による,液材料の完全密閉凍結乾燥システムは,大規模ロットの連続処理だけでなく,小規模ロット(10〜1000l/庫)のバッチ処理にも適するものとなった.dextrine水溶液による,各種凍結速度及び各種昇華温度による一連の乾燥実験により,チューブ方式凍結乾燥の操作と工程制御の基本を確立した.