日本トキシコロジー学会学術年会
第33回日本トキシコロジー学会学術年会
セッションID: P-183
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試験法:in vitro・代替法
探索段階における毒性評価の効率化 (3) HTS-フォスフォリピドーシス検出系に及ぼす細胞数および洗浄時間の影響
*笠原 利彦椿本 圭祐宮内 慎荻原 琢男大西 修平
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抄録
【目的】我々は, 前回の本学会で, 培養細胞を用い蛍光標識リン脂質(NBD-PC)の取り込み量から、フォスフォリピドーシス(PL)の感度および精度の高い迅速な測定系(HTS-PL-assay)を確立し, 報告した。本研究では、このHTS-PL-assayをより再現性が高く安定した測定系にするためにプロトコールの詳細について検討を行った。【検討項目】_丸1_播種細胞数(5000, 20000, 40000個/well)、_丸2_NBD-PC取り込み後の洗浄培養時間(0, 1, 2, 4, 8hr培養)、_丸3_培地中の血清濃度(1 or 10% FCS)【結果および考察】播種細胞数が5000個/wellの場合は、毒性が強く出現し、且つ細胞が十分コンフレントではないため、細胞がはがれやすく、データのばらつきが認められた。また、NBD-PCの洗浄培養を実施しない場合は検出感度が低かったが、洗浄培養を実施すると検出感度が高まった。しかし、4時間以上洗浄培養を行うと弱いPL誘導剤の検出感度が低くなった。血清濃度の違いは、PLの感度にはほとんど影響しなかった。以上、我々は、PLの検出感度が高く、安定した測定系を確立した。
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© 2006 日本毒性学会
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