日本トキシコロジー学会学術年会
第38回日本トキシコロジー学会学術年会
セッションID: S8-5
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HESI IVGTシンポジウム
ハザードからリスク評価へ-遺伝毒性の新たなる前進
HESI-IVGT 遺伝毒性試験法の改良に関する取り組み
*橋爪 恒夫
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抄録
Improving Existing Assaysは2010年のIn Vitro Genotoxicity Testing (IVGT)プロジェクト年会で設置されたばかりの新規ワーキンググループである。2009年に開催された第5回の「遺伝毒性試験に関する国際ワークショップ(IWGT)」にて、in vitro試験で頻発するfalse positiveを低減するための下記のような方策を継続議論する目的で、本ワーキンググループは企画された。
1.使用細胞種:p53機能の重要性を確認するために、ヒトリンパ芽球細胞であるTK6(正常p53)とWIL2-NS(変異p53)を用いて、non-DNA-reactive化合物の小核誘発性を比較。さらに、p53の変異が報告されているマウスリンフォーマ細胞L5178Yと比べることで、ヒト細胞とげっ歯類細胞の差異を確認。
2.細胞株の入手:入手経緯が明らかで継代数が少ない細胞の凍結保存を調査。
3.最高処理濃度:現行の10 mMからの低減を討議。
4.細胞毒性指標:in vitro試験における適切な細胞毒性指標の推奨。
5.代謝活性化系:ヒト肝S9利用可能性に関して、文献検索を含めた現状調査。
6.新規細胞:AHH-1やFE1等の利用可能性を論議。
本発表では、2011年4月のIVGT年会で議論された内容および本ワーキンググループの活動を紹介する。
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© 2011 日本毒性学会
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