日本トキシコロジー学会学術年会
第38回日本トキシコロジー学会学術年会
セッションID: P-130
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一般演題 ポスター
HepG2細胞を用いた遺伝毒性誘発機序の検討 : high content analysis systemによるγ-H2A.Xと細胞周期の解析
*安藤 雅光吉川 佳佑岩瀬 裕美子
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抄録
【目的】 近年、哺乳動物細胞を用いたin vitro遺伝毒性試験において陽性を示した化合物について、遺伝毒性誘発機序解析及び証拠の重み付けにより遺伝毒性リスクを適切に評価することが推奨されている。本研究では、遺伝毒性誘発の機序解析のため、27種類の遺伝毒性物質及び9種類の非遺伝毒性物質についてhigh content analysis systemを用いて、Hep G2細胞のγ-H2A.X及び細胞周期に及ぼす影響を検討した。
【方法】 384ウェルプレートに播種したHep G2細胞に化合物(公比2、各10濃度)を1及び24時間曝露した後、CellCiphrTM cytotoxicity assay kitを用いて蛍光染色を施し、ArrayScanVTIを用いてγ-H2A.X(1時間曝露)及び細胞周期(24時間曝露後の2N/4N比、リン酸化ヒストンH3及びチューブリン)の各パラメーターについて画像解析を行った。
【結果及び考察】 遺伝毒性物質のうち9化合物(活性酸素産生物質、topoisomerase阻害薬及びDNA polymerase阻害薬等)においてγ-H2A.Xの上昇が認められ、DNA損傷作用をもつことが示唆された。また、遺伝毒性物質のうち13化合物(代謝拮抗薬、topoisomerase阻害薬、DNA polymerase阻害薬等)においてS/G2期停止が、2化合物(微小管作用薬)においてM期停止が認められた。一方、非遺伝毒性物質では1化合物のみにM期阻害と考えられる変化が認められたが、γ-H2A.Xの上昇やS/G2期阻害を示唆する変化は認められなかった。以上の結果から、本法によるγ-H2A.X及び細胞周期の解析は、遺伝毒性誘発機序の推定に有用と考えられた。
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© 2011 日本毒性学会
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