日本毒性学会学術年会
第40回日本毒性学会学術年会
セッションID: P-14
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一般演題 ポスター
医薬品の光毒性ポテンシャル評価のためのROSアッセイバリデーション試験
*川上 哲尾上 誠良松本 康浩戸田 嗣人大崎 尚人若栗 忍岩瀬 裕美子山本 敏誠高木 広憲中村 和市荒木 徹朗細井 一弘小島 肇
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抄録
【目的】Reactive oxygen species(ROS)アッセイは、化学物質に擬似太陽光を照射し、singlet oxygen(SO)ならびにsuperoxide anion(SA)の産生を指標として光毒性ポテンシャルを評価する試験であり、医薬品の光安全性評価への利用が期待されている。我々は、これまでにAtlas社製の擬似太陽光照射装置を用いたバリデーション試験(3施設)を行い、施設間再現性ならびに光毒性検出結果について報告した。今回、ROSアッセイの有用性についてさらに検証するため、セリック社製の照射装置を用いた多施設バリデーション試験(4施設)を実施した。
【方法】擬似太陽光照射装置にはセリック社製SXL-2500V2を用いた。被験物質には23種類の光毒性物質及び19種類の非光毒性物質を使用した。コード化された被験物質(200μMを上限)を含む反応液を96ウェルプレートに分注後、1時間の光照射を行い、SO及びSAの産生を測定した。
【結果及び考察】各施設における陽性対照物質の日内/日間変動は小さく、施設間再現性も良好であった。また偽陰性は認められず、評価不能であった難溶解性の被験物質を除くと光毒性の陽性検出率は全施設100%であった。ROSアッセイは、光毒性のポテンシャルを評価する上で感度が高い試験法であることが示された。本発表では、これまで実施したバリデーション試験結果ならびにROSアッセイ推奨プロトコールを示す。
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© 2013 日本毒性学会
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