日本毒性学会学術年会
第41回日本毒性学会学術年会
セッションID: P-157
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一般演題 ポスター
ヒトiPS由来心筋細胞を用いたhERGタンパク質の膜移行阻害作用の評価法の検討
*吉川 公人原田 英樹武内 史英榊原 基嗣大保 真由美平塚 秀明
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抄録
医薬品開発過程において,薬剤の不整脈誘発作用について確認することは重要である.薬剤誘発性不整脈の原因の一つとしてhERGタンパク質の膜移行阻害が知られている.これまで膜移行阻害はhERG遺伝子を強制発現したHEK293細胞などの心筋細胞以外の細胞で評価していた.近年,ヒトiPS細胞から心筋細胞を作製することが可能になり,ヒトの心臓に近い条件で薬剤の不整脈誘発リスクを評価できるようになった.そこで本研究では膜移行阻害作用が知られているPentamidineを用いてhERGタンパク質の膜移行阻害作用の評価がヒトiPS由来心筋細胞で可能か検討した.
ヒトiPS由来心筋細胞をPentamidine含有培地で長時間培養した.細胞を回収後, hERGタンパク質の細胞外ドメインを認識する1次抗体および蛍光色素でラベルされた2次抗体により蛍光免疫染色を行った.染色後,フローサイトメーターを用いて蛍光強度を測定し,膜上のhERGタンパク質発現量を確認した.また,蛍光顕微鏡を用いて細胞を観察し,膜上のhERGタンパク質が実際に減少しているのか確認した.今回の発表では,hERG導入HEK293細胞における結果と比較することで,ヒトiPS由来心筋細胞を用いたhERGタンパク質の膜移行阻害の評価の有用性について検討する.
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© 2014 日本毒性学会
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