日本毒性学会学術年会
第44回日本毒性学会学術年会
セッションID: P-90
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一般演題 ポスター
製薬企業のSEND対応事例 - プロジェクト立ち上げからSENDデータの有効活用まで -
*正田 俊之二関 拓也横山 英明大信田 慎一石田 富男剣持 佑介松尾 祐志真下 祐輔高橋 統一松井 拓也柿本 恒知益崎 泰宏菅井 象一郎
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抄録
 2016年12月17日以降に開始した非臨床試験をFDAへのNDAに使用する場合,試験情報及び試験結果をCDISC標準の1つであるSEND (Standard for Exchange of Nonclinical Data) 形式に変換した電子データを従来の提出物に加えて提出することが義務付けられた。INDについては2017年12月17日以降に開始した非臨床試験が対象となり,FDAへ申請を行う製薬企業にとってSEND対応は必須となっている。日本の製薬企業では,各社での開発戦略,各プロジェクトの開発状況,安全性試験の実施施設(所内もしくはCRO),IT部門の規模やスキルなどによって各社,様々な対応を始めていると思われる。弊社は米国でFIH試験を実施することが多いことから,SEND対応は必須の要件と考え,2014年より各種準備を進めてきた。現在までに,外部委託で作製したSENDデータセットを用いて2回の予行演習 【① 2015/3Q FDA trial submission(ラット及びイヌ2週間試験),② 2016/2Q  FDAにIND時に同時提出(ラット及びイヌ1か月試験)】の実施まで完了し,『外部機関でのSENDデータセット作製→安全性研究所での確認→薬事部への送付→アメリカ支社への送付→アメリカ支社薬事部よりFDAへIND申請』 までの一連の流れを実地検証し,外部施設を含めた各部署間でのデータの受け渡しや保管などの流れまで含めて,本番に備えての一気通貫での手順の検証まで完了した。
 弊社では,まだ依然としてSEND完全対応のための各種施策を実施中であるが,今までの対応で気づいた問題点等は,これから本格的に対応を進める製薬企業にとって,多少なりとも参考になると思われるので,ここに紹介したい。
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© 2017 日本毒性学会
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